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2006年12月11日 (月)

12月11日マリオン逃亡「サイコ」(60年米)

アリゾナ州フェニックス、12月11日金曜日。マリオン(ジャネット・リー)は恋人サムとの昼下がりの逢瀬を終えて会社に戻ると、4万ドルを銀行に預けるよう頼まれる。そしてそのままお金を横領してサムの元に車を走らせた。

間もなくサングラスのパトロール警官に職務質問されるのだが、マリオンのドキドキが観る側のこちらに同化して、もうここですっかり彼女に感情移入してしまっている。ヒッチコック監督の術中にはまることの、なんと楽しいことよ。

夜になり、雨も激しくなって宿をとったベイツ・モーテルの対応に出てきたノーマン(アンソニー・パーキンズ)は次第に怪し気になっていき、怖さと期待が高まる途上で、映画史上有名なカット割のシャワールームでの惨劇が! なんと、本題はここから始まるという、いろいろな意味でびっくり仰天の不朽の名作。

この映画は私をヒッチコキアンへと導いた。

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2006年12月 5日 (火)

1791年12月5日モーツァルト逝く「アマデウス」(84年米)

精神病院で年老いた元宮廷作曲家のサリエリ(F・マーリー・エイブラハム)が神父に告白している話として、モーツァルト(トム・ハルス)と自分の関係について語られていく。

サリエリは敬虔で真面目に努力した自分より、軽薄なモーツァルトに才能を与えた神そのものが憎いのだ、と語る。神への復讐のため、神が愛したモーツァルトを殺したのだと告白する。時に恍惚とした状態で、いかに自分の魂を悪魔に売り渡し、天使の優しさをもって復讐を遂げたのかを回想している彼の様子は怖ろしくもあり、また、人間サリエリの苦悩の大きさもうかがい知れる。

1791年12月5日、ウォルフガング・アマデウス・モーツァルトが35歳の生涯を閉じた。死因については諸説あり、毒殺説もそのひとつ。

映画の演出なのか、当時の流儀なのか、モーツァルトの遺体が葬られる様があまりにショックだった。楽聖モーツァルトでないにしても、死の尊厳のかけらもない、穴に廃棄されるかのようなその情景があまりに悲しい。その時、霙が降りしきっていた。

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2006年12月 4日 (月)

1926年12月4日アガサ姿を隠す「アガサ・愛の失踪事件」(79年米)

1926年12月4日、推理作家アガサ・クリスティーの失踪事件が発生。サリー州のニューランズコーナーの沼地で彼女の車が発見され大捜索が行われた。

夫アーチボルト大佐(ティモシー・ダルトン)から「離婚してほしい。ミス・ニールと結婚する」と言われたアガサ(バネッサ・レットグレーブ)は2通の手紙を残し車で家を出た。11日後に温泉保養地ハロゲイトのオールド・スワンホテルで発見されるまでを事実に基づき、解明が試みられている。

次々に難事件を仕掛け、鮮やかに解いてみせたミステリーの女王は自分自身のミステリーは謎のまま封印し、最後のお楽しみを残した? しかし、ここにはスーパー作家のクリスティーではなく一人の生身の女性として彼女が身近に感じられる。

いち早くクりスティーを追跡、発見し記事を書いていた新聞記者(ダスティン・ホフマン)は彼女と心を通わせ、そこに特ダネ以上の価値を見出した。ゆえに事件の真相は明らかにされぬまま、ということになっている。

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2006年12月 1日 (金)

1943年12月1日達郎、入隊「風立ちぬ」(76年ホリ企画)

昭和17年(’42年)太平洋戦争が始まり半年、“僕らにはまだ「青春」と呼べるものがあった。” 軽井沢で愛を育んでいった達郎(三浦友和)と節子(山口百恵)。節子は結核を患っていたが、病魔が二人を裂く前に戦争が愛する者たちを裂いた。

戦争が長期化するなか、それまで徴兵を猶予されていた学生たちも駆り出されることになった。1943年10月21日、明治神宮外苑競技場で行われた出陣学徒の壮行会のニュースフィルムが映画に挿入され、時代の空気を伝えている。学びの途上にあった若者たちが否応なく戦争という大人の社会に取り込まれていったのだ。

サナトリウムで病気と闘う節子と別れ、1943年12月1日、達郎は松本の連隊に入隊し戦場に赴いた。

松平健が演じている、戦争に疑問を抱きつつも一早く入隊して行った小倉という達郎の友人が忘れがたい。

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